コラム
2025年8月8日
あなたの変化の可能性
気がつけば8月になりました。今年はこれまで以上に暑く、各地で暑さの記録が更新されています。来年以降もこのような酷暑が当たり前になっていくのかと思うと、ぞっとします。
今回は、「ディスカウント」という概念についてお話したいと思います。直訳すると「値引き」ということですが、「問題解決に役立つ情報を過小に評価する、もしくは無視する」ということです。例えば日常の中で、「部屋が汚いけども見なかったことにしよう」とか、「咳が出るけどたいしたことはないだろう」などという場面があるかと思いますが、それも、状況や、問題の深刻度に対するディスカウントと言えます。問題を解決するために必要なことやできることを無視して、問題解決を先延ばしにするのです。このような軽いものならいいですが、重篤なディスカウントになると、大事故や生命の危機に繋がることもあります。
世の中には様々なディスカウントがあります。運動することが禁止されるような暑さの屋外で部活動の大会をすることも、きっとその一つです。果ては戦争に到るまで。過小に評価されているのは人の命そのものです。
ディスカウントは情報や物事の価値を過小評価することですが、その時、同時に何か別のものを過大に評価しています。例えば問題解決に繋がると分かっていても、いつもと違うことをすることに抵抗がある時、「これを辞めるととても怖いことが起こる」と思っているのかもしれません。しかしそれは本当にそうなのでしょうか。変化に不安はつきものですが、その不安を過大に評価してしまうと、行動を起こすことができなくなってしまいます。
もちろん、その都度最善だと思って結論を出しても、そうならないということはあり得ます。だからこそ、常に「本当にそうか」と問いかけ、状況や自身に関する情報を十分に考慮し、納得して自身の選択として行う、ということを続けていくしかありません。それは本当に大変なことです。場合によっては、生きていくために何かを見ないようにするしかない、直視するには状況が耐えがたい、という方もいるでしょう。それでも私は「じゃあ仕方ないからそのまま無視して耐えてください」とは言えません。それこそディスカウントだと思うからです。
この世のものは変化の可能性を常に持っています。政治も、法律も、学校や会社のあり方も、暮らしも、あなた自身も。ほんの10年前、10年後の今がまったく想像できなかったように、全ては変化し続けています。それを「どうしたって変わらない」とディスカウントして諦めてしまうことは、逆にもっと悪い方向への変化をもたらす可能性さえあります。
あなたは10年後、どうなっていたいですか。その10年後のために、今できることは何ですか。それに思いを馳せた時、すでにディスカウントのない生き方への変化は始まっているのです。
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