コラム
2024年12月23日
終わりは未来だ
早いもので、今回が今年最後のコラムとなりました。「この前年が明けたと思ったのに」なんて会話をもう何年もしていますが、それはそれなりに毎日何かしらやることがあって充実しているということなのかもしれません。
今年は震災や事故に始まり、1年を過ごすことに不安がある方も多かったのではないかと思います。私も当時、現地の状態を知らなければならないと思いつつも、それをずっと見ていることがしんどくもなってしまいました。深夜ラジオで「一緒に不安になりましょう」と言ってもらい、リクエストされたオマリーの「六甲おろし」を聞いて泣き笑いしたあの日。本当に勝手だけれども、救われた気持ちになりました。
その後も色んなことが起こって、ほんとにクソだなと思うようなこともたくさんあって。とてもじゃないけどここには書けないような口汚さで心の中で罵ることも大いにありました。でも私にとってはその怒りも原動力になっていて、「上等だよ!じゃあやってやるよ!」という気持ちで心の中で世の理不尽に対抗しているように思います。
私はそういう意味では恵まれていて、自分が大切にしていること、自分がこうであってほしいと思うことを、人に伝えるということがお仕事の一つになっています。おかげで理想を掲げてそれを示すことができる。理想というと現実離れしている実現不可能なもののように思われることもありますが、理想のない信念なんてクソだろ、と思っています。ああまた口が悪い。現実的かどうかなんて関係ない。あるべき姿を目指そうとしてなにが悪いんだ。知った顔で冷笑する方がよっぽどかっこ悪いだろ。
そんなわけで今年も「クソが!」と思うことの多い1年でした。でもそんな世界でもなんとか生きてますよ。
1年の終わりと始まりはただ今日が明日に変わるだけなのに、やってないことがあればやり残したような、やっておかなければと焦るような、そんな気持ちになりがちですね。本当にただ日が変わる、昨日と同じように地球が1周回っただけなのに。
今年やり残したことは星の数ほど。でもできたこともたくさんあった。目の前には、まだ知らぬ景色が広がっている。来年も私は怒りの炎を心に宿しながら、文章にしたり言葉にしたりして暮らそうと思います。お付き合いくだされば嬉しく思います。
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